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『第3回将棋電王戦 第2局の対局方法の説明』会見を見て

      2015/06/18

3月19日13時よりニコ生にて電王戦第二局における「やねうら王」のソフト差し換え問題に対する説明会見が行われていました。

上記時間帯は仕事をしていたためリアルタイムでは見れなかったのですが、帰宅後にタイムシフト視聴にて確認。

会見場に登壇されたのは、ドワンゴ川上会長、やねうら王開発者磯崎氏、将棋連盟理事片上理事の三名。この三名が順次本件に関する見解、経緯を説明するという形式で会見は進む。

会見視聴後の感想ですが、経緯説明という点については正直消化不良な印象がぬぐえないです。

個々の説明を見ていくと、まず川上会長より「今回の件はドワンゴ側が修正を認めるという特例を出したのがそもそもの間違い」「新しいソフトでの対局を依頼したことも間違いであった」とし関係者各位へ謝罪。

その上で第二局の実施にあたっては特例を取り下げ、当初のルール通りに旧バージョンを用いて対局することを発表した。

またソフトの差し換えが行われた件に対し、佐藤六段側から事態の公表、PVに対しても事態の経緯を盛り込んだものを公開して欲しいとの要望を受け、急遽対局者に電話インタビューを行いPVを製作した旨を説明。

来年以降の電王戦トーナメントにおいては、ソフト改修期間の見直しなども含め、このような事態が起こらないように努めるとのこと。

 

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続いて登場されたのが、やねうら王開発者の磯崎氏。

他の仕事との兼ね合いで当初規定の期間内に安定化のための改修が行えなかった、そのためドワンゴ側に改修期間の延期を打診し了承された経緯について説明。

その際に棋力への影響が出ない範囲での改修を行うということで合意を取っていたが、思考部分への改修に関しては事前取り決めでは禁止されておらず、またバグ修正にあたって思考部への改修は必須であったため手を加えたとの説明。

改修にあたってはドワンゴ側と合意出来ておりルール違反ではない、棋力向上に関しては予想出来なかったとの従来の見解は変えていないが、結果として棋力が向上し佐藤六段側に迷惑を掛けたのは自分の落ち度、お詫び申し上げるとして謝罪した。

最後に会見を行ったのが将棋連盟理事の片上理事。例のPV公開以後の世間の反応などにも触れながら、個々の事情の説明を行われる。

まずPVに関しては佐藤六段とともに事前にチェックは行っていたものの、事実関係が
盛り込まれているかという点にのみ意識がいき、これを見たファンがどのような印象を持つかという視点が抜けていたと謝罪。

また「やらせ」か否かという疑問に対しては、将棋というのは真剣にして神聖なものとし、やらせ疑惑を否定。事実関係をオープンにするためのPVだったが、結果として疑惑が生じてしまうような事態になったことは申し訳ないとのこと。

やねうら王を失格にすべきとの意見には、「プロ棋士として現にソフトがそこにある以上、勝負をしないという選択肢は無い」として、対局実施の意向を示した。

ルール変更の受け入れに関しては、当初は事前取り決め通りに進めるべきと主張していたが、ドワンゴ側の強い意向を受け承諾したとのこと。

他、気になる発言として、佐藤六段側より差し替え後の新バージョンに対して局後学習が正常に機能していないのでは、との指摘があったそうだ。そういった点も鑑みて、今回の再度のルール変更を了承したとのこと。

で、前置きが長くなったけど、ここから個人的な感想・見解などを述べていきたいと思います。

全体を通しての感想としては、やや消化不良なイメージ。

川上会長のコメントについては、今回の件における運営側の責任を認め、今後の対策を約束するという内容であり、私がかねてから望んでいた回答に近いものであったものの、経緯に関する説明は薄く必要最小限のコメントのみで乗り切ったな、というイメージ。

ある意味スマートなやり方なのかも知れないけど疑惑の完全な払拭を目指すのであれば、磯崎さんとのやり取りの内容なども含め、よりオープンな情報提供をして欲しかったというのが率直な感想です。

磯崎さんのコメントに関しては、これまでブログで回答してきた内容とほぼ同一であり、欲しかった情報は提供されなかったなぁ、という印象。

あくまで「ルール違反ではない」「棋力向上は意図的ではない」というスタンスを貫くのであれば、ドワンゴとどういった協議を行ったのか、磯崎さん自身はどういった解釈のもと作業を進めたのかなどの情報をもっと出していくことが必要だと思うんだが。

特に棋力向上に関しては、複数の筋から「修正内容的に棋力へ影響しないことはあり得ない」との証言が出ていますので、その部分はどういった認識だったのかをキチンと聞きたかった。

そういったところに突っ込みを入れつつ、磯崎さんの主張をまとめられる人が不在の状態で行われた会見だったのが悔やまれる。

そのあたりの説明が不十分な状態で「ルール違反ではない」との見解を出し続けていくことは、電王戦や磯崎さん自身のイメージを大きく損なっているように思え、重ね重ね残念です。

片上理事の会見内容は比較的満足度が高かったです。

本件に対する世間の反応に触れながらの説明だったためか、唯一こちらの疑問に誠実に答えてくれている印象を持ちました。

ただPVについてはもう少し詳細を聞きたかった。(ドワンゴ側の見解も含め)

佐藤六段の情報公開の意向を受けてとのことでしたが、あのPVの内容は事実説明の範疇を超えていたと思うのですが……。まぁ、PVに関しては片上理事自身が「見た人がどう思うのかの視点が抜けていた、想像力が欠如していた」と言われているので、これ以上突っ込むのは野暮だろうか。

改めて全体通しての感想を述べると、やや腑に落ちない点はあるものの、事態収拾にあたっての必要最小限のことはやってくれたのかなぁ、と。

対局まで日がないことですし、本件についてはこの辺りが現実的な落とし所といった感じなんでしょうかね。

あとは対局当日の当人たちの健闘に期待したいところです。では。

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