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各紙の食品偽装問題に対する切り口 | 新聞コラム斜め読み-2013年11月6日-

      2015/05/20

耽美的、退廃的な作品を多く残した作家・詩人のオスカー・ワイルドは「嘘つきの目標は単に喜ばすことであり、悦びを与えることである」と自身の作品に記していたそうだ。

次々に発覚する食品偽装についてはどうだろうか。とうてい消費者を喜ばせるための嘘とは見えないのだが……。

さて、11月6日付けの各紙コラムでも、この食品偽装問題は多く取り上げられている。

その取り扱いかたも実に様々で、訂正記事を載せるという記者自らの経験を引き合いに出しながら信頼を取り戻すことの困難さを説く桐生タイムス 『ぞうき林』。

地元のホテルでの偽装に対して市の職員が「観光シーズンに水を差されたようだ」とコメントしたことを取り上げ、「消費者への配慮ではなく観光への影響を気にするのか?」と疑問を投げかける伊勢新聞 『大観小観』。

映画解説者の故・淀川長治さんが語ったつまらない映画を見るときのコツというエピソードから入り、食品を偽装するくらいであれば、安い食材からおいしい料理を作ることでシェフの腕を見せて欲しいと渇を入れた宮崎日日新聞 『くろしお』。

下野新聞 『雷鳴抄』では、華やかなホテルやレストランでの食事をハレの舞台と位置づけ、そのハレの舞台を汚した反則者には反則のツケが回るだろうと結んでいる。

話の導入は実に様々だが、いずれも食品偽装に対する怒りがにじみ出ている。当然だろう。中には偽装ではなく誤表記だと言い張る者もいるようだが、安い素材を高く販売するばかりでその逆が出てこないとは、ずいぶんと都合の良い誤りもあったものだ。

「いかなる虚偽も、そのためにさらに別の虚偽を捏造することなくしては主張できない」とはドイツの作家、レッシングの言だが、一刻も早くこの負の連鎖が断ち切られることを願ってやまない。

 - 新聞コラム