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【フリゲ】普通のJRPGに飽きた人へ『召喚指揮候補生』【85点】

      2015/06/15

タイトル:『召喚指揮候補生
ジャンル:Juvenile Rail Playing Game
点数:85点


召喚指揮候補生

本日紹介するフリーゲームは川崎部が製作した『召喚指揮候補生』。
個性あふれるキャラクター達と、ユニークな戦闘システムが魅力の作品だ。

ゲームの舞台となるのは帝国魔導院。世界中から優秀ながらも何かしら問題を抱えた生徒たちが集まってくる場所だ。そんな学院に新たに召喚指揮官コースが設立されることが決まった。本作『召喚指揮候補生』は、その召喚指揮官コースに属するある生徒と、彼の部隊員たちとの交流・戦いを描いた作品である。

なお、川崎部の過去作品である『帝国魔導院決闘科』も、本作同様に帝国魔導院を舞台にしたゲーム作品となっている。ストーリーに直接の繋がりはないので未プレイでも問題ないが、先に『帝国魔導院決闘科』をプレイしておくことで、より一層本作を楽しむことが出来るだろう。時間が許すならば、そちらも是非プレイしてみて頂きたい。

 

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『召喚指揮候補生』の戦闘システムについて

召喚指揮候補生というタイトルからも分かるように、本作の戦闘は、部隊員たちの召喚によって進められる。

各部隊員たちには召喚されることで行うことが出来る行動がひとつあり、それぞれの行動には「剣」「魔」「戦」「支」などの属性が設定されている。敵側の行動にも同じように四つの属性が決められており、互いの属性が一致・不する否かによって行動の成否が変わってくる。(攻撃アクションは不一致で成功、防御アクションは一致で成功)

つまり、敵側の行動属性を予測した上で、それに対応した部隊員を適切に召喚することが出来るかどうかが、本作の戦闘を攻略する上での大事なポイントというわけだ。

 

召喚指揮候補生

上の画像は『召喚指揮候補生』の戦闘画面。

画面中央辺りにある「武器を垂直に構える」というテキストが、敵の行動を予測する上でのヒントとなっている。この場合は「武器」という単語から剣属性による攻撃ではないかという予測が出来る。つまり、攻撃狙いならば「剣」属性を含まないキャラを召喚、防御狙いならば「剣」属性を含むキャラを召喚する必要がある。

上の画像の例は比較的予想がしやすい例だったが、物語が進むにつれて敵の動作も複雑になってくる。敵の属性を読み取るのに苦労する場面も増えるだろう。

また、各キャラクターには「クールタイム」という一度召喚してから次呼び出すまでに必要となるターン数が設定されており、連続で呼び出すことは出来ないようになっている。無計画にバンバン召喚していくと、いざという時に敵の行動に対応できるキャラが居ないなんてことにもなりかねないので注意が必要だ。

このように本作『召喚指揮候補生』の戦闘システムは、プレイヤーの推理力・管理能力が試される非常に戦略性の高いものとなっている。

一風変わった戦闘システムを楽しみたい方にはオススメと言えるだろう。

 

強烈なキャラクター達と繰りなす学園物語!

ユニークな戦闘システムも『召喚指揮候補生』の売りのひとつであることは間違いない。しかし、私としては「個性豊かなキャラクター」と「軽快で意味深でどこか笑えるテキスト」こそが本作品の最大の魅力だと訴えたい。

召喚指揮候補生

属性盛り過ぎ尖り過ぎなキャラクター達は、人によっては拒絶反応を示すかもしれない。ネットスラング・メタ発言溢れるテキストが、痛々しく見える人もいるだろう。

そういう意味では万人にオススメ出来る要素ではないかもしれない。だが、様々な理由で居場所を失い帝国へと流れてきた彼・彼女らが、笑い、泣き、時に傷つけ、そして助け合う物語は、実に読み応えがあった。

ラノベ的なキャラ設定・テキストに抵抗がない方ならば、きっとハマると思う。

ここで一つ注意点。この『召喚指揮候補生』に出てくる部隊員たち、皆それぞれに何かしらの物語が存在しているわけだが、それら全ての物語が本作で語られているわけではない点を予めご了承願いたい。

彼らの多くは何かしらの「傷」を抱えているが、それらの傷すべてが癒されることなく本作は終了する。

理解して欲しいのは、このことは本作品の欠陥を示すものではない。

本作品の主人公はあくまで召喚士の少年であり、『召喚指揮候補生』における交流イベントは、彼が召喚を行う上で必要となる信頼を、部隊員たる彼らから得るためのイベントに過ぎないからだ。

つまり、召喚される側の隊員に何かしらの問題があり、その問題を主人公と隊員が共有することで両者の仲が深まったとすれば、それで本作品のイベントとしては役割完了なのである。

つまり、一見すれば伏線未回収を連発しているようにも思える本作の交流イベントだが、その実『召喚指揮候補生』として語るべき点は雄弁に語られており、一方、本作で語る必要がないことについては沈黙を貫いているわけである。

そんな彼らの未解決の物語が、語られる日が来るのかは分からない。分からないが、出来ることなら世に平穏の多からんことを願うばかりだ。

 

『召喚指揮候補生』のゲームジャンルって?

最後に本作のゲームジャンルと物語の構造について少しだけ。

『召喚指揮候補生』のゲームジャンルについて、製作者自身の定義は「Juvenile Rail Playing Game」となっている。略称を取るとJRPGとなるのは、恐らく意図的なものだろう。

ネタバレになるので多くは語れないが、なるほど確かに。本作品が描こうとしていた物語は、典型的なJRPGだと言える。少なくとも、大人たちが敷いたレールはそうなっていたはずだ。

しかし、悲しいかな。いやはや喜ばしいというべきか。

子供たちがいつまでも、大人の敷いたレールの上を走っていると思ったら大間違いだ。そして、自らの足で進むことを選んだ子供たちは、大人たちの予想を超える結末をもたらすこともあるだろう。

本作品はレールの上を走らされる子供たちの物語だ。そして彼らの成長物語でもある。

その行く末は、ぜひとも貴方自身の目で確かめて頂きたい。


『召喚指揮候補生』のダウンロードはこちらから(製作者サイトに飛びます)

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