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【フリゲ】貴方の青春はどこですか?『コクラセ(元祖版)』をプレイしてみた!【72点】

      2015/06/07

タイトル:『コクラセ
ジャンル:多視点切り替えアドベンチャーゲーム
点数:72点


※注意
このレビューは単体完結済みの『元祖コクラセ』に対するレビュー記事です。
現在、ニコニコゲームマガジンで公開中の『コクラセ(連載版)』とは異なりますのでご注意ください。

 

コクラセ画像

 

初っ端から個人的な意見で申し訳ないけれど、プレイをしていて「ゲームとしての評価が難しい作品だなぁ」と感じた。「ゲームとしての評価が厳しい作品」と言い換えてもいい。

 

斬新なシステム。キュートでポップなイラスト。個性的なキャラクター達。

作品に引き込むために必要なファクターは全て揃ってると言っていい。
それなのに、それだからこそ、「ゲーム」作品としてみた場合にはいろいろと「惜しい」作品だと感じたのだ。

 

率直な物言いを許して貰えれば、この『コクラセ』という作品は、「ゲーム」としては凡作だと思う。

システム的・キャラクター的な部分での面白さはあるものの、やっていることは結局「だだっ広いマップ上を駆けずり回って必要な情報を集める」。ただ、それだけに過ぎないからだ。

 

詳細は後述するが、正直なところ、プレイ中は「面倒臭さ」を感じる場面が多かった。攻略を投げようかと思ったことさえあった。

とは言うものの、話の続きが気になる程度には良く出来ていたのもまた事実。面倒臭さを押し殺しつつ、プレイを続けることにした。登場人物たちを切り替え、広い校舎内を必死になって走り回った。

 

そして、ようやく手にしたハッピーエンド。

その時感じたのは、良質なジュブナイル小説を読んだ後のような清涼感だった

ご都合主義といえばそれまでの結末。

だけど、エンディングを見ていて「青春だなぁ」と感じることが出来た。
登場人物たちが迎える「夏休み」を羨ましく、そしてどこか懐かしく感じた。

それで良いと思った。それが全てと思えた。

 

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フリーゲーム『コクラセ』レビュー

『コクラセ』はどんなゲーム?

好きな人がいるけれども、障害が多くて想いを告げることが出来ない。
そんな少年・少女らが、無事に告白することが出来るようにお膳立てする組織。
それが「コクラセ」だ!

この「コクラセ」のメンバー、あるいは、その周辺の人々を操作しながら、依頼者が無事告白出来るように舞台を整えるのが、この『コクラセ』というゲームの目的だ。

 

コクラセ画像

 

本作品は後述する「ヒトカエ」機能を用いたザッピングシステムを採用している。ザッピングによって集めたヒントを、どのように告白に役立てるか。そんな謎解き要素も持った作品だ。

個性的な少年・少女達が躍動するアドベンチャーゲームをやってみたい。そんな方にはオススメの作品と言えるだろう。

 

『コクラセ』のここがイイ!

まず目を引くのは、個性的かつハイセンスなイラストの数々だろう。

コクラセ画像

上記はメニュー画面を開いた際に表示される操作キャラクターの情報だが、ポップなイラストと脇に添えられたコメントが面白い。

 

またシステム面も斬新かつ秀逸である。

本作品の特徴的なシステムとして、「コトノハ」と「ヒトカエ」というものがある。

 

それぞれを簡単に説明すると、「コトノハ」は、登場人物たちが見聞きした言葉を覚えておく機能。また、覚えた言葉を適切なタイミングで思い出すことにより、ストーリーを進展させたり、他のキャラクターと情報共有をしたり出来る

 

もう一つの「ヒトカエ」は、操作キャラクターの切り替え機能だ。

先ほどの「コトノハ」の説明でも触れたが、本作品では登場人物同士の情報共有が物語をハッピーエンドへ導く上で重要になってくる。

キャラクターによって、その時間帯での行ける場所、行える行動などが異なってくるので、この「ヒトカエ」機能を上手く駆使して、必要な情報を上手くかき集めるのが本作品のキモだ。

また、場合によっては、あるキャラとあるキャラがこのタイミングで鉢合わせるのは都合が悪いというようなこともあるだろう。そういった場合も、この「ヒトカエ」機能を使うことで、登場人物同士の遭遇を回避させることも可能だ。

 

個性豊かなキャラクター達を次々と切り替えながら進んでいくストーリー。
一見関係が無いように思えたヒントが、話が進むにつれて次々と繋がっていく快感。

プレイを進めれば進める程に続きが気になってくる物語展開。それこそが『コクラセ』の最大の魅力と言えるだろう。

 

『コクラセ』のここがイヤ!

これまで書いてきたように登場人物を切り替えての情報収集が本作品のキモとなるのだが、如何せんその情報収集が面倒臭い。

マップが広すぎる上に、道中にイベントどころかNPCすらほとんど存在しないため、探索活動が無味乾燥としていて退屈で仕様が無いのだ。

 

この作者の過去作『Chime』をプレイした時にも感じたのだが、この作者のゲームは話の続きに関心を持たせるのは上手いのだけど、その続きに至るまでのプロセスが平凡かつ冗長なために、プレイしていて苦痛を感じてしまうことが多いように思う。

 

ベースとなっているRPGツクールのシステム的な制約もあるのだろうけど、この人の作風を活かすのであればビジュアルノベル風のアドベンチャーゲームにした方が良かった気もする。

いずれにしても、折角尖ったキャラクターや斬新なシステムといったセールスポイントがあるのに、それを退屈な探索パートで殺してしまっているのは残念に思えた。

 

『コクラセ』のプレイを終えて

これまでの評価をまとめると、キャラクター・システムなどの素材は良いのだが、それらの調理が上手くいっていないために「ゲーム」としてみた場合は凡庸な作品になってしまっている。そんなところだろうか。

しかし、これはあくまでプレイ中の評価。

エンディングに辿り着いたときに感じたのは、冒頭に書いたような清々しさだ。

 

本作『コクラセ』は、依頼主の告白を成功させようとする「コクラセ」達の物語である。

しかしその実、この『コクラセ』という作品自体も「誰か」にとっての「コクラセ」となっている。
この「誰か」が誰なのかは、『コクラセ』をクリアした人ならば分かるだろう。

 

やっぱりさ、青春の大きさは、学校の個室じゃ狭すぎるよね by秋葉原治

 

青春の大きさを語る上で、「ゲーム」という枠組みは小さすぎたのかもしれない。

 

 

命短し恋せよ乙女。

皆さんの青春は、いま、どこにありますか?

 

「コクラセ 攻略」で検索してくる方が結構居たので、簡単ですが攻略記事書きました。よろしければコチラも是非。


『コクラセ』のダウンロードはこちらから(ふりーむの作品ページに飛びます)

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