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【フリゲ】ゲームブック風RPG『Ruina 廃都の物語』でダンジョン攻略の奥深さを味わおう【90点】

      2015/06/07

タイトル:『Ruina 廃都の物語
ジャンル:ゲームブック風RPG
点数:90点


RUINA画像

今日紹介するフリーゲームは『Ruina 廃都の物語』。

本作品はおすすめフリーゲームのまとめ記事などにたびたび登場する人気作だ。
正直、今更私ごときがレビューする必要なんて無いのではないかという気もするが、そこは何卒ご容赦頂きたい。

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さて。本作品の一番の特徴は、その独特なダンジョンシステムにある。

マップ上のポイントを選択し、そこに設定されたイベントを一つ一つクリアしていくことで先へと進むことが出来る、そのゲームブックを思わせるようなダンジョンシステムに魅了された人は多いのではないだろうか。

 

ruina画像

 

全てのポイント、全てのイベントには個別のテキストが用意されている。これはダンジョン中で発生する敵との戦闘や宝箱からのアイテムの取得においても同様で、通常のRPGでは「モンスターが現れた」「○○を手に入れた」という無味乾燥なシステムメッセージで済まされてしまうようなイベントにも、文学的な彩りを与えてくれている

 

このシステムの凄い点を更に付け加えるなら、一般的なコンピュータRPGによく付きまとう、ダンジョン攻略における無駄や作業感を徹底的に削ぎ落としている点にあるだろう。

不必要に広いダンジョンで右往左往したり、やたらと高いエンカウント率のせいで単調な雑魚戦を何度も何度も強要される。RPGのプレイ中、このような経験にストレスを感じた人は多いだろう。

これらの原因の一つは単なるゲームバランスの設計ミスであるが、その奥底には機械的イベント処理に伴う、ダンジョン攻略時の冒険感の欠如が関係しているように思う。

ダンジョンに迷うことも、延々と続く雑魚戦に苦労することも、本来ならば冒険を語る上で欠かせない一幕だ。その過程にドキドキしたりワクワクしたり、そういった冒険している感じを疑似体験出来るのがRPGをプレイする一番の醍醐味のはず。

しかし、コンピュータRPGの無機質なシステムメッセージは、それらの冒険をただの作業に変えてしまう。
(実際にはプレイヤー側の想像力欠如なども関連しているので、ゲームシステムのみに原因を求めるのはアンフェアだとは思うが、本記事はゲームレビューの体裁を取っているので、ここではゲーム側の要因のみに絞らせて貰う)

迷宮に迷った際の先の見えない不安も、モンスターに取り囲まれたときの焦燥感もそこにはない。ただルーチンワークをこなすに上での徒労感があるだけだ。

 

言ってしまえば臨場感を生み出すだけの「語り」が足りないのである。

 

その点、本作品『Ruina 廃都の物語』では一つ一つのイベントに「語り」がある

雑魚モンスターの戦闘一つにしても「宴会中のモンスターの集まりを発見した」「小部屋を探索していたら部屋の主が戻ってきて鉢合わせになった」などのエピソードが用意されている場合が多い。

そしてこれらの出来事に対し、どう対処するかの選択肢が用意されている。

これによって「作業させられている」のではなく、自らの意思で「冒険している、戦っている」といった感覚を得ることが出来る

ゲームというのは何かを疑似体験して楽しむためのものだと思っているので、この「自らの意思で」というのは極めて重要な大事な要素だ。

 

グラフィックに因らない臨場感の構築、それこそが『Ruina 廃都の物語』が持つ凄みの一つと言えるだろう。

 

もう一つ、本作の魅力を成長システム的な面から見ていきたい。

本作では、戦闘から得られる経験値が極めて少なく設定されている。その代わりに各ポイントに設定されたイベントを消化することでイベント経験点を貰えるようになっている。

また、本作独自のシステムとして「TTEXP(This Time EXP)」というものがある。

これは一度の探索(ダンジョンに入ってから街に戻るまでの間)に得られた経験値の総量のことで、このTTEXPが一定値を超えることで、街に帰還した際にボーナスが与えられる。

また、ダンジョンにはチェックポイントと呼ばれる到達目標が設定されているのだが、このチェックポイントに規定の時間内に到達することでもボーナスが与えられるようになっている。

つまり馬鹿正直に戦闘を繰り返すよりも、無駄な戦闘は避けつつ、一度の探索で多くのイベントを消化してから街に帰還したほうが、効率よくキャラクターを成長出来るようなシステムとなっているのだ。

戦闘の強さだけが冒険者に求められる資質ではない、ということを上手く表現したシステムだと思う。

 

また、このTTEXPやチェックポイントが存在することによって、どのポイントをどういった順番で回ったら効率よくダンジョン攻略を出来るか考察する、というような楽しみ方をすることが出来る。

実際、Ruinaのファンの中には、最短日数クリアや、最適化したTTEXPボーナス経験値による強キャラ育成を狙いとして周回プレイを行うような人が数多くいる。

ゲームをプレイする際に自分なりの攻略チャートを作るのが楽しいというような人には、ピッタリなシステムだろう

 

これまで書いてきたことからも分かるように、『Ruina 廃都の物語』は昔ながらのゲームブック・TRPG的な手法を模倣しつつ、昨今のコンピュータRPGが抱えがちな問題に一つの解決策を示した名作である。

 

冒険する事。ただ戦うだけではなく知恵と技術を使うこと。

冒険の苦労と楽しみを、再確認させてくれる作品だ。

 

おっと、最後に一つ注意点。

本作品はストーリー・演出ともにそこそこ陰鬱なので、そういうのが苦手な方はご注意を。
間違っても気分爽快、ケイケゴーゴーな冒険活劇にはならないので、そういう冒険を疑似体験したい方は、申し訳ないけど他を当たったほうが宜しいかと。


『Ruina 廃都の物語』をダウンロードする方はこちら。(ふりーむの作品ページに飛びます)

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