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機密保護のあり方と道徳教育のあり方 | 新聞コラム斜め読み-2013年11月13日-

      2015/05/20

本日の新聞コラムで扱われている題材は主に2つ。

1つは朝日新聞、毎日新聞などが取り上げている機密保持に関する問題。政府が今国会での成立を目指している、特定秘密保護法案に対して睨みをきかせた形になるのだろうか。

もう1つは道徳教育について。道徳の教科への格上げ、検定教科書の使用要求などに対しての意見を日経新聞、産経新聞が述べている。ただし、内容的には日経新聞がやや否定的、産経新聞は大筋で肯定的というように正反対のスタンスを取っているが。

個別の内容を、もう少し詳しく見て行こう。

朝日新聞『天声人語』
防衛機密に触れる自衛隊員が記載させられる「身上明細書」という書類。そこに記載例として記述されている登場人物の名前に苦言を述べている。確かに「保全厭蔵」、「秘密広芽」というネーミングセンスはどうかとも思うが、そもそもとしてあの手の書類に登場する登場人物なんて右も左もナンセンスの塊のようなものだろう。いちいち突っ込みを入れるのも今更感が漂う。

主張の本筋である特定秘密保護法に対する批判に対し、どこかマンネリ感を覚えるのも今更のことなのだろうか。

毎日新聞『余禄』
こちらは社会学者マートンの「予言の自己成就」を皮切りに、同じくマートンの「官僚制の逆機能」について言及。手段と目的が前後してしまった官僚主義に対して警鐘を鳴らす。
また行き過ぎた官僚主義の一例として、役人の秘密主義を指摘。秘密保護ありきの法案可決により、表現や言論の自由が萎縮してしまうことを警戒。その様を「秘密の自己成就」と皮肉って締め。

日本経済新聞『春秋』
フェイスブック創設者、ザッカーバーグの話題からスタート。大学のコンピュータに侵入して女子学生のデータを入手、おまけに入手したデータを元に女子学生の人気投票サイトをつくってしまうという問題行動を例にあげながら、政府が目指す「特別の教科・道徳」には、一見非常識とも映る「おもしろいヤツ」を受け入れ育てるだけの度量があるのかと疑問を投げかける。

産経新聞『産経抄』
日経新聞と同じく道徳の教科化について言及しているが、こちらは二宮金次郎の逸話を引き合いに出し、普遍的な偉人たちの話をまとめるだけでも立派な教科書になりえるし、検定も問題ないはずだ、という肯定的な評価を下している。

今日は4紙のコラムを読み比べて見たが、主張として一番共感できたのは日本経済新聞『春秋』だろうか。もっとも全体的に主張としてはありきたりだし、引き込まれるほどの名文というものもなかったように思えるが。

個人的な意見をちょいと付け加えると、学校教育というシステムに日経新聞がいうところの「おもしろいヤツ」を受け入れるだけの器は必要ないと考えている。というか不可能だろう。

公教育なんてものは杓子定規でいいのだ。歴史に名を残しうる奇人ならば、そもそも公のシステムに囚われずにわが道を行くだろうし、逆に普通の人間に異常者の真似をしろといったところで誰も得しない。

重要なのは、学校という限定された世界から抜け出そうとする者が現れたときに、それをきちんと後押ししてやることが出来るかどうか、新たな世界への門出を祝えるかどうかであって、学校それ自体は凡庸で構わないだろうと思う。

世界を限定しない、自分の在る場所を自由に決められるというのは、天才の育成にはもちろん、いじめ問題などの解決にも役立つと思うのだがどうだろうか。

アインシュタインの言葉に「常識とは18歳までに身に付けた偏見のコレクションのことを言う」というものがある。偏見でいい。物差しは何でも良いのだ。そこに選択の余地があるのならば。

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