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フリーゲーム『巡り廻る。』で終わらない世界を駆け巡ろう!

      2015/06/07

「今まで遊んだフリゲで一番面白かったものは?」という質問に対して即答することは難しい。

フリーゲームの名作というのは、言ってみれば強烈な個性の塊であり、それらは同一ベクトル上で単純比較できるものではない。

それでも上記の質問に答えようと試みるならば、『elona』、『らんだむダンジョン』、『Ruina 廃都の物語』、『悠遠物語』あたりが候補として挙がるだろうか。

その他、『Seraphic Blue』、『月夜に響くノクターン Rebirth』等も忘れられない作品である。

サクっと遊べて、それでいて味わい深くやり込める作品としては『片道勇者』も捨てがたい。

東方系の二次創作作品ではあるが、『東方自然癒』も素晴らしい出来であった。

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上に挙げた全ての作品が強烈な個性と素晴らしいゲーム性、エンターテイメント性を持っているフリーゲームであった。これら珠玉の作品群の中から一つを選べというのは、なかなかどうして酷な問いかけである。

さらに困ったことが一つ。

現状でもマイベストフリゲ候補が多数あり選考に苦慮している状況なのだが、この候補の中に新たな一作を加えなければならないようだ。これが嬉しい悲鳴というものか?

その作品というのが本日紹介する『巡り廻る。』である。

巡り廻る。の画像

この『巡り廻る。』という作品、フリーゲーム界隈ではかなり有名な作品のようだが、恥ずかしながら私はつい最近までこの作品の存在を知らなかった。

既にご存知の方にとっては今更な話ではあろうが、そこはどうにかご容赦頂きたいと思う。

さて、この『巡り廻る。』という作品の世界観について簡単に説明しておこう。

本作品の世界は、「闇の竜によって闇に閉ざされてしまった世界」である。
フィールドには黒いモヤのようなものが立ち込め、日照時間は短く、世界の中心には「闇の城」という闇竜が住まう城がある。

このような説明をすると、その闇竜を打ち滅ぼすことがこのゲームの目的のように思われるかもしれない。勿論そういった遊び方も出来る。

闇竜を打ち倒し、闇の時代を終わらせること。それがこのゲームの主要な目的の一つであることは否定しない。しかし、そうしなければならないわけではない

物語スタート時点の貴方はは世界を救う勇者でもなんでもない。ただの一介の冒険者だ。

闇竜なんて放置して、行商人のように世界をかけ回っても良いし、ギルドからの依頼をこなして日銭を稼いでも良い。鍛冶技術や道具製作技術を伸ばし、職人として生きるのも良いだろう。

大丈夫だ。貴方が冒険をしている間にも世界はゆっくり回っていく。
貴方が動かずともどこぞの誰かが闇竜を打ち倒し、いずれ世界は救われるだろう。

このように本作品は自由度が極めて高いゲームである。

「世界は闇に閉ざされている」「闇竜がその原因らしい」といった断片的な情報はゲーム開始直後から提示されるが、その後どのように世界を冒険するかは全て貴方に委ねられているのだ。

さて、上記の説明を読んで、次のような疑問が浮かんだ方が居るかもしれない。
プレイヤー以外のキャラクターが闇竜を倒したら、その時点でゲームクリアとなるのだろうか?」と。

若干ネタバレになってしまうが、その疑問に対する答えはNOだ。

闇竜が倒され、光の時代が訪れても、まだまだ冒険は終わらない。

闇竜という共通の脅威が取り除かれたが故の問題が世界を襲い、また貴方は選択を強いられる。

動くべきか動かざるべきか。

勿論、ここで動かなくとも物事が進んでいくのは闇の時代と同様だ。

そして再来する闇の時代。

本作品のタイトル『巡り廻る。』に「めぐる」という文字が二回繰り返されているのは、このような理由によるのだろう。

すなわち「世界を駆け巡り冒険する」という意味での「めぐる」と、「闇の時代と光の時代が交互に繰り返す、時代は廻り繰り返す」という意味での「めぐる」、だ。

巡り廻る。の画像

本作品にゲームクリアというものは存在しない。

一応、特定のイベント・特定のボスを倒すことによりエンディングというものは存在しているが、それらのボスを倒さずに延々と繰り返す世界に入り浸ることも出来るのである。

どのような遊び方をしても良い自由度の高さと、プレイヤーの行動とは別の次元で存在し、絶えることなく繰り返される時代の変遷。

これら2つの要素が本作品の世界観に不思議な説得力を与えているおり、その点が本作品の特異な点にして秀逸な点と言えるのかもしれない。

ここら辺で本作品の戦闘システムについても触れておこう。

本作の戦闘では、3×3の9マスのエリアに味方を配置し、そのマス間を移動させながら攻防を行うことになる。(敵にも同じように9マスのエリアが与えられ、そのエリア内を動き回りながら攻めてくる)

巡り廻る。の画像

各武器、スキルにはそれぞれ固有の射程・範囲が設定されており、敵・味方の位置関係により有効な攻撃手段が変わるようになっているのだ。

これにより強いスキルを一つ覚えたら延々とそのスキルを連発すれば勝てるというような事態を避けており、ひいては本作品の戦闘に深い戦略性を与えることに成功している。

また、戦闘バランスについても本作品特有の仕掛けが施されている。

多くの敵を倒すことにより味方のレベルが上がるといった部分は従来のRPGと同様だが、本作品では敵キャラクターにもエレメントレベルというものが設定されており、こちらが敵を倒せばその分だけ相手も強化される仕組みとなっている。

厄介なのが、このエレメントレベルによる強化、こちらのレベルアップによる強化よりも明らかに強化幅が大きい。

そのため「レベルを上げて~」というRPGにおける強敵打倒の基本文法が本作品では通用しない。

敵のエレメントレベルが上がる前に強力な武器・防具を合成するなどして戦力を整えないと、いずれは雑魚モンスターにすら勝てないような事態に陥ってしまうのだ。

また、エレメントレベルの上昇を防ぐため、不必要な戦闘は避けるなどの立ち回りも要求される。つくづく本作品は一筋縄ではいかないようになっている。

なお、このエレメントレベルの上昇による敵の強化だが、ストーリー的にはモンスターを倒した際に放出されるエレメントにより、その土地の魔物が強化されるから云々の理由付けがされている。

こういったゲームシステムと作品世界とを結びつけるような仕掛けは他にも幾つか見受けられ、それらの多くは町の人との会話や仲間との会話によって知ることが出来る。

これらの要素も本作品の世界観に説得力を与えている要素の一つと言えるだろう。

他にも素敵なやりこみ要素が多数あるのだが、文量が膨大になりそうなのでこのあたりでやめておく。

なにはともあれ本作品、是非一度ダウンロードして遊んでみて欲しい。

その自由度の高さゆえ取っ付き難い部分があるのも事実だが、ハマった時の中毒性のヤバさは往年のフリゲ作品の中でも有数だと自信をもって言えるから。


『巡り廻る。』のダウンロードはこちらから。(作者様ブログに移動します)

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